福祉?心理学科の科目である「ソーシャルワーク演習Ⅳ」では、毎年大学周辺地域のフィールドワークを実施しています。
「ソーシャルワーク演習Ⅳ」は社会福祉士の国家資格取得を目指す学生が受講しています。毎年行っている本活動は、大学の身近な地域を活用させていただき、地域の良さや課題を理解し、課題の解決方法について検討することや、住民が支え合いながら一人ひとりがその方らしい生活を継続していくことができるような地域づくりと、福祉専門職としての働きかけや、地域の社会資源との連携について学ぶことが目的です。
今年は、4月23日(水)に3年生?4年生の受講生が長崎市川平町を歩きました。当日は、前日からの雨が朝まで続いていましたが、フィールドワークをする時間には雨が上がり、心地よい気候の中、実施できました。
フィールドワークでは、学生はグループに分かれ歩き、手分けして気づきを記録したり写真を撮ったりし、地域住民の方に話を伺えたグループもあり、充実した時間となりました。今後の授業では、行政と地域住民の方の異なる視点からの講義を受講し、フィールドワークでの気づきも取り入れて、学びを深めていきます。
参加した学生の感想
- 実際に自分が川平町に住んでいたらという視点でフィールドワークを行った。普段何気なく車やバスで通行していたが、歩いてみないと気づけなかった課題や改善点もあった。車やバスは楽に坂を上り下りできるが、歩いている場合、特に高齢者や買い物帰りで重い荷物を持って歩いているとなおさら大変だと考えた。(中略)実際に住民の方にお話を伺い、毎週月曜日に隣の町のスーパーに行く送迎車が来るとおっしゃっていた。高齢者の方で運転することが不安と感じている住民の方は安心して買い物ができるところがよいと思った。
- ゴミステーションや神社、お地蔵さんがきれいにされており、地域の方々が日頃からきれいに使っていることがわかりました。ごみのポイ捨て防止の看板や高齢者が一休みする椅子、タクシーが多く見られたことなど、川平町ならではの特徴が見受けられました。
- 自分たちにとってはあまりきつくない坂や階段であっても、高齢者や障がいがある方にとっては、かなりの負担になると思った。休憩できる椅子が置いてあったり、地蔵や慰霊碑などがきれいにされていたりと、地域の人が積極的に活動を行っているのだと思った。立地上、高齢の方は外出しづらい立地だったので、高齢者の孤立化が進んでいないかが気になった。また、災害の備えも必要であると思った。
- ゴミステーション、掲示板がきれいに清掃されていたり、横断歩道を渡る際に使用する黄色い旗が設置してあったりと地域の中でのつながりや自治会の活動も活発であるのがよいと感じた。地域住民の方に挨拶をすると、皆さん笑顔や挨拶を返してくださった。
- 歩道が狭く不便な面もいくいつかあったが、住民の方の話を聞き、住民同士の仲がよく交流があるというよいところを知ることができた。また、地域の課題に自治会や自分たちで解決して自分たちで地域を守っていこうとしているのが伝わった。
- とても自然豊かな町だと感じました。買い物などアクセスが大変そうだと思っていたが、移動販売があることやリハビリも兼ねて町まで行く人もいるということがわかってよかった。高齢者の割合が高いが、坂や階段が多かったので不便なこともあると感じた。一方、住民の方同士は昔からの知り合いで、信頼関係が築かれているのは素晴らしく、よいことだと思った。歩いてみて危ないなと思う部分がいくつかあったので、自治体と協力して解決出来たらよいと思った。
担当教員:大杉?飛永?松永?福田?鹿山